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歯当たりの見方と調整の考え方:トウ・ヒール・フェース・フランク

公開 2026-11-03

歯車がかみ合うとき、歯面のどこが当たっているかを歯当たりといいます。デフのハイポイドギヤでは、歯当たりが偏るとうなり音・摩耗・欠けの原因になるため、組み付けのときに必ず確かめます。

歯当たりの確かめ方

  1. リングギヤの数枚の歯に、光明丹などの当たり確認用の塗料をうすく均一に塗る
  2. リングギヤに軽く抵抗をかけながら、ピニオンを両方向に数回まわす
  3. 塗料がはがれた(または移った)跡の位置と形を見る

加速するときに力を受ける面をドライブ側、エンジンブレーキのときに力を受ける面をコースト側といいます。両方の面の跡を確かめます。

部位の名前

名前場所
トウ歯すじの内側の端(リングギヤの中心に近い、歯が小さい側)
ヒール歯すじの外側の端(歯が大きい側)
フェース歯の高さの方向の、歯先に近い側
フランク歯の高さの方向の、歯元に近い側

無負荷で確かめる場合、跡が歯幅の中央からややトウ寄り、高さ方向の中央に、だ円形に出ているのが一般的に良いとされます。負荷がかかると歯や軸受けがたわみ、当たりはヒール側へ広がるためです。

偏ったときの調整の考え方

調整できるのは、主に次の 2 つです。

跡の偏り一般的な調整の向き
ヒール寄りバックラッシを小さくする(リングギヤをピニオンに近づける)
トウ寄りバックラッシを大きくする(リングギヤをピニオンから離す)
フェース(歯先)寄りピニオンをリングギヤに近づける
フランク(歯元)寄りピニオンをリングギヤから離す

一般的には、先にピニオンの位置を合わせて歯の高さ方向(フェース・フランク)の当たりを直し、その後でバックラッシを合わせて歯すじ方向(トウ・ヒール)の当たりを直します。最後にもう一度バックラッシを測ります。

上の表は一般的な目安です。歯車の設計や車種で決まりが違うため、実際の作業は必ずその車種の整備書の手順と規定値に従ってください。ピニオンの位置を変えるとバックラッシも変わるので、調整のたびに両方を確かめ直します。

バックラッシの測り方

リングギヤの歯面にダイヤルゲージの測定子を直角に当て、ピニオンを動かないように押さえたまま、リングギヤを前後に小さく動かして振れを読みます。リングギヤの数か所で測り、ばらつきも確かめます。小さすぎると熱膨張で焼き付きやすく、大きすぎると打音やガタの原因になります。

歯当たりとギヤノイズ

歯当たりが偏ると、歯から歯への力の受け渡しがなめらかでなくなり、回転のわずかな遅れ・進み(伝達誤差)が大きくなります。伝達誤差は歯がかみ合う周期でくり返すので、その周波数の振動になり、「うなり音」として聞こえます。

シミュレーターで確かめる

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